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脳の働きを知る

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脳の仕事その3 動脈・静脈・感覚・リハビリ

前回の続きです。

前回の内容はこちら。

 

脳の仕事その2 大脳基底核・中脳・橋・小脳・リハビリ

 

 

続いて脳血管系の解剖について書きます。

脳は、左右の内頚動脈と椎骨動脈から栄養されています。

内頚動脈は頭蓋底で頭蓋骨を貫いて、頸動脈サイフォンを形成し、後交通動脈、前大脳動脈、中大脳動脈となります。

椎骨動脈は頸椎の横突孔の中を上行し、大孔を通り頭蓋に入ります。

後下小脳動脈を分岐後、両側の1つになって脳底動脈を形成し、前下小脳動脈、上小脳動脈を分岐後、両側の後大脳動脈になります。

 

ウィリスの動脈輪は左右の前大脳動脈を繋ぐ前交通動脈、中大脳動脈、後大脳動脈並びに、その間を後交通動脈によって形成され、左右あるいは前後を結ぶ側副血行路として働きます。

主幹脳動脈の灌流域として前大脳動脈は大脳半球の背・内側面・中大脳動脈は広く側面を灌流し、後大脳動脈は後部内側面と底面を灌流しています。

 

続いて静脈系の話です。

大脳を潅流する静脈系は、表層からの血流をうけて浅大脳静脈系、深部からの血液を受ける深部静脈系からなり、この2つの間を上吻合静脈と下吻合静脈がつないでいます。大きな静脈は、矢状静脈洞、横静脈洞などの硬膜静脈洞にそそぎ、内頸静脈に集まります。

 

中枢神経を囲む構造と髄液はどうなっているのでしょうか。

中枢神経は、硬い骨と脳脊髄液に囲まれて保護されています。

外側からは、頭皮、僧帽腱膜、骨膜、頭蓋骨、髄膜、くも膜、軟膜、灰白質の順番に並び、くも膜と軟膜の間にくも膜下腔があり、くも膜は髄液で満たされています。

脳脊髄液は125~150mlあり、一日430~450mlが脳室の脈絡叢で産瘤され、くも膜下腔を流れて、くも膜下粒で吸収されます。

くも膜下腔は脊髄では第2仙椎のレベルまで伸びています。

 

中枢神経系の機能について考えてみましょう

大脳は運動は前頭葉、視覚は後頭葉がというように、それぞれの領域は特定の機能をになっていて、これを機能の局在といいます。

一次運動野では実際の身体の配列に従って身体各部の支配野が並び、さらに各支配野は機能単位であるコラムからなっています。

各支配野の大きさは情報処理量に依存するため、発語に関連する舌・顔面・道具使用などは繊細な運動を行う手指の支配野は著しく大きいです。

大脳は、入力と出力に直接関連する一次の感覚野(身体感覚野、聴覚野、視覚野、)と運動野、及び運動前野や視覚前野などの二次の中枢と、それ以外の連合野に分けられます。

大脳皮質における機能の分布は皮質の細胞構築学的特徴(ブロードマン分類)などになどと関連があります。

大脳皮質からの運動指令を伝える運動線維は主に錘体路を通ります。

錘体路は前頭葉中心前回の一次運動野から内包後脚を経て中脳、橋、延髄を通り、延髄下部で対側交叉し、脊髄側索を下行して脊髄前角細胞に達します。錘体路の線維の一部には、延髄で交叉せず同側の前索を下行するものがあります。

この運動野から脊髄前角細胞に至る錘体路がどこで障害されても中枢性の運動麻痺を起こします。

特に、線維が密に収束する内包以下の障害では脳神経領域を含む片麻痺を起こします。

表在覚は(触覚、痛覚、温度覚)は脊髄後根から後角に入り、そこで神経細胞をかえ、反対側にうつり、脊髄視床路となって脊髄前索及び側索にまたがって上行、視床後外側腹側核、内包後脚、大脳白質を上行して、頭頂葉一次身体感覚野に至ります。

ただ、触覚の一部は脊髄で神経細胞を変えずに同側の後索に入り、深部感覚線維と一緒に上行します。

深部覚は脊髄後根から入って同側の後索を延髄まで上行し、脊髄背側の薄核または楔状核で神経細胞をかえて、延髄で交叉して対側の内側毛帯を形成して上行、視床後外側腹側核、内包後脚、大脳白質を上行して頭頂葉中心後回の一次身体感覚野に至ります。

 

感覚によって末梢の受容器から視床に至るまでの走行経路が異なるため、脊髄、延髄、橋の障害では表在覚か深部覚かどちらか一方の障害が中脳上部から視床の障害ではどちらも障害されることが多いです。